水尾市の市会議員である鐘崎義介は酒造会社と市政に批判的な新聞社を経営するやり手。<br />だが、温泉で出会った女・カツ子が自室の西洋風呂で見せる、若く奔放な姿態に溺れる。<br />地方の名士である男は、都会的なものの虚飾に魅せられて破滅の道をたどり、やがて殺人を招き寄せていく! 地方政界に渦巻く欲望と利権を描くとともに、‘アリバイ崩し’にも挑んだ本格推理長編。<br />