明和製薬の村上社長に取り入りたい『草美堂』の高尾は、社長の側近である謡の師匠・倉田と、著書の代筆者・日下部に会うことで、社長の興味が肉筆浮世絵にあることを知る。<br />だがそれは、とても高尾が入手できるものではなかった。<br />だとしたら残された手段はひとつ。<br />高尾は若い画家を利用することにしたが……。<br />いくつもの謎が絡み、人間心理が縺れていくミステリー巨編!