同級生の男子ハンスや、金髪の少女インゲボルクに思い焦がれながらも、愛の炎には身を捧げられず、精神と言葉の世界に歩みだしたトニオ。<br />だが大人になり小説家として成功してなお、彼の苦悩は燻っているのだった。<br />若者の青春と新たな旅立ちを描いた、ノーベル賞作家の自伝的小説。<br />