天麩羅屋を営む浪人・伊達宗之介は、一人娘・千春の小言に頭の上がらぬ日々を送る。<br />ある雷雨の夜、二人が町医者の屋敷の前を通りかかると、蓑笠姿の男が表門から遁走。<br />邸内で目にしたのは男と女の亡骸だった。<br />探索に乗り出した岡っ引の紋三は無数の不審な点に気付き……(表題作)。<br />粋な紋三親分と、しがない浪人・宗之介の人情裁きが冴え渡る書下ろしシリーズ!