1945年8月。<br />敗戦によって、大人たちは浮き足だっていた。<br />占領軍におびえ、治安は乱れ、隠匿物資のブローカーは跋扈している。<br />大本営や軍需産業の中枢にいた幹部たちは保身に汲々としていて、日本はどうなってしまうのか、小林少年にはさっぱりだ。<br />そんな中で目撃した二十面相の犯行予告は四谷重工業の社長・四谷剛太郎に向けられたものだった……。<br />世紀の大怪盗と軍需産業の首魁。<br />騙しあいの果て、勝つのはどっちだ!?