東北に甚大なる被害をもたらした地震は、東京をも揺るがした。<br />震災をきっかけに小説が書けなくなった桜城葵、被災地出身の作家で、いまは筆を折っている武山洋嗣。<br />二人の担当編集者である山下亜依子は仙河海市を訪れた。<br />葵の取材に同行するとともに、武山を探し出し、震災と向き合った作品を書かせるために――。<br />それぞれの思いが込められ、作品が紡ぎ出される。<br />