多村安佐郎は、‘よろず請負業 さくら屋’を営む20代。<br />有名教育評論家の認知症を抱える母の世話、防犯カメラに映る子供の万引き犯の保護、不気味な大声が響き渡る病院の祈?……。<br />町の小さな事件たちは、別の‘なにか’の輪郭を描くようで、安佐郎は全容をつかむため動き出す。<br />ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作家による、日常に紛れ込む謎の欠片を集めた心揺さぶる連作ミステリー。<br />