企画・脚本・演出・出演をひとりでこなす、自作自演の舞台を提案された老俳優の「私」は、旧い記憶を辿り、波瀾万丈の人生を生きた遠縁のおじさんのことを芝居にしようと思い立つ。<br />正確な縁戚関係もはっきりしない彼の遺留品であるトランクを手がかりに、「私」は、彼の人生を探る旅に出る。<br />それは、まるで自分自身の来し方を辿っているようだった――。<br />虚実を往還するなかで郷愁があふれる、幻想のファミリーヒストリー、開演!