多摩川市は労働者の娯楽の街として栄え、貧困、暴力、行きつく先は家庭崩壊など、児童相談所は休む暇もない。<br />児相勤務の松本悠一は、市の前園志穂と連携し、問題のある家庭を訪ねる。<br />虐待の疑いのある石井家の壮太は、家を出て徘徊しているらしい。<br />この荒んだ地域に寄り添って暮らすカイとナギサは、街をふらつく幼児にハレと名付け、面倒を見ることにする。<br />居場所も逃げ場もない子供たち。<br />彼らの幸せはどこにあるのだろうか――。<br />