2004年6月、イラクの武装組織に日本人5人が拉致された。<br />商社勤務の橋本優樹はバグダッドへ向かう途中だった。<br />組織の要求は、自衛隊のイラクからの撤退だ。<br />日本政府はその要求を拒否、予告された処刑の日が迫ってくる。<br />憎しみ合いと、殺し合いの果てにたどり着くのはどこなのか。<br />人と人は分かり合えないのか。<br />人間の生き方を問う、渾身の傑作長編小説。<br />