‘額田王(ぬかたのおおきみ)の秘密を教える’との謎の手紙を遺(のこ)し、一人の女が殺された。<br />筑波山や潮来(いたこ)を巡る〈万葉の旅〉の参加者・山際房江だ。<br />死体発見前夜、房江と待ち合わせの約束をしていた出版社の文芸部員・笹谷美緒は、嫌疑がかかることを恐れるが、彼女もまた万葉集から引用された不気味な脅迫文を、何者かから送られていたのだった! 意表をつく新トリックが冴える傑作長編!