中国に渡って15年、破産した紅真吾(くれないしんご)は、危機から救った大手商社の支店長・沢井(さわい)から、儲け話に誘われる。<br />揚子江を重慶まで溯り、豚毛を買い集めて帰ってくればぼろ儲けできるのだという。<br />だが流域の治安は劣悪で、命の保証はない。<br />一攫千金を狙う真吾は、短剣投げの名手・葉村宗明(はむらむねあき)ら素性の知れない八人の猛者と出立する――。<br />手に汗握る傑作冒険小説。<br />