20年前、東京都練馬区で起きた放火殺人事件の現場から姿を消した謎の女、鮎子(あゆこ)。<br />定年間近の刑事・片倉康孝(かたくらやすたか)は、女の足取りを辿るため、秘境のローカル線「只見(ただみ)線」に乗った。<br />旅先の魚沼(うおぬま)で、40年前にも鮎子という女が火事で死んでいたことを突き止める。<br />時空を超えて重なる「火事」と「鮎子」――二つの事件は、繋がっているのか。<br />迷宮入り事件の真相を追う、傑作警察小説。<br />