亮平が書いたブラック企業体験ルポが雑誌に載った直後、4年ぶりに美帆子から電話がかかってきた。<br />美帆子はかつて亮平が家庭教師をしていた拓海の母親だ。<br />拓海は中学受験を前に交通事故で亡くなり、その死はふたりに暗い影を落としている、はずなのだが……。<br />この電話の2ヵ月後、亮平の元を刑事が訪ねてくることになる。<br />リアリズムの名手が放つ傑作犯罪小説。<br />