同級生の女子から絶えず言い寄られ、人妻との不倫に暗い愉しみを覚え、友人は皆無の高校生・清家椿太郎。<br />ある日、姉の御鍬が十字架に磔となって死んだ。<br />彼女が遺した「この家には悪魔がいる」というメモの真意を探るべく、椿太郎は家族の身辺調査を始める。<br />明らかとなるのは数多の秘密。<br />父は誘拐事件に関わり、新聞で事故死と報道された母は存命中、自殺した兄は不可解な小説を書いていた。<br />そして、椿太郎が知る残酷な真実とは。<br />