長く苦楽を共にした夫の通夜、夜伽する妻・恵子の元に現れた、ちょっと間の抜けた若い女の幽霊。<br />「思い出をめちゃめちゃにしてやる」と彼女が口にした途端、なんと恵子は新婚旅行の日に戻っていた。<br />しかも当時の姿で! 反発しながらも賑やかに過去を辿る彼女たち。<br />そして、回想の先に待つ奇跡とは?(「白蟻女」)やさしさと郷愁が胸を打つ。<br />人情の作家が心から描きたかった感動の物語。<br />この物語を貫くあたたかな眼差しは本物だ!