中国、三国時代末期。<br />「疑」の国に、欲にまみれた俗世間に背を向けて竹林に集い、酒を酌み交わしながら清談に耽る詩人、音楽家、学者、高級官僚などなど七人の男たちがいた。<br />飄々と風雅に語り合う彼らの話題は、ときに持ち寄った謎の話「疑案」に及ぶ。<br />怪異な謎、不可能な謎、不思議な謎等々に、彼らは博識優秀な頭脳を絞って挑むが、一刀両断、明晰に解いてみせるのは、意外な紅一点だった――。<br />