文芸編集者の澤野逸郎は、妻と双子の娘と4人で幸せに暮らしていた。<br />編集長に昇進し幸せの絶頂かと思われたが、いつの間にか編集部には鬱が蔓延し、自身も向精神薬の過剰服用がやめられなくなっていた。<br />部下の豊嶋との不倫も始まり愛欲に溺れる逸郎だが、ひとつの悲劇をきっかけに、すべてが暗転する――。<br />生と死を描き続ける著者の真骨頂!