1939年、上海。<br />盧溝橋事件で停戦交渉に尽力した今井武夫陸軍大佐は、蒋介石との和平交渉にあたってきた小野寺信陸軍中佐の交渉を引き継ぐことになる。<br />小野寺の工作に関わってきた民間人の倉地スミや生物学者の森塚たちは、今井大佐から、これから行う和平交渉を手伝って欲しいと頼まれる。<br />それは蒋介石に繋がる人脈の中から協力者を探すことと、和平の密書を届けるというものだった! 幻の和平交渉に光を当てた長編歴史小説。<br />