吉原の冥加金三千両が強奪された。<br />鬼役の矢背蔵人介(やせくらんどのすけ)は、自分の「暗殺御用」を知る御小姓組番頭の橘右近から、冥加金強奪の真相を調べるよう指令される。<br />金の行方を掴んだ蔵人介の前に現れたのは、かつての無二の親友、神尾徹之進だった。<br />「今を大切に生きよ」と心中で諭す蔵人介に、神尾の刃が向けられた――。<br />話題騒然の鬼役シリーズ、笑えて泣けて爽快な第五弾。<br />(『鬼役 矢背蔵人介 秋色の風』改題)