注文に応じて新しい菓子を考案する〈小萩庵〉にも客が増え、牡丹堂は忙しい毎日だ。<br />そんな折、職人の伊佐が仕事の合間に見世を抜けることが増えていた。<br />行く先は、病に倒れた母親が身を寄せる寺だ。<br />かつて、まだ幼かった伊佐を捨てた母。<br />小萩はやるせない思いを抱きつつ、伊佐のためにと奮闘するのだが……。<br />小萩の恋のゆくえからも目が離せない、シリーズ第七弾。<br />