日本を訪れたドイツ軍人とある’侍’が熾烈な戦いを繰りひろげる「一九三九年の帝国ホテル」。<br />北の大地で使命を負った女性たちの矜持と運命を活写する「レディ・フォックス」。<br />芸に打ちこむあまり加速度的に心身を崩壊させる漫才師を描いた「終末芸人」など、洋の東西を問わず、昭和、平成、令和の百年をつらぬいて生き抜くひとびと=「われら」の人生模様を、『宝島』で直木賞を受賞した真藤順丈が凄まじい熱量で描きだす作品集。<br />