三代将軍家光が没した。<br />恩寵に与った重臣は、追腹切って殉死した。<br />さらにその家臣たちも。<br />だが、そのなかにあって大組頭・山岡主馬は異彩を放っていた。<br />殉死する理由のない山岡の願いはただひとつ、人の目を愕かせる華々しいやり方で腹かっさばくことだったのだ。<br />(「華麗なる割腹」) 武士(もののふ)の凄絶な美学を縦横無尽に描き切った傑作歴史小説!