「バカ、死んじゃえ」。<br />夫の保と喧嘩した陽葵は、出勤する彼にひどい言葉を投げつけてしまった。<br />その日、夫は事故に遭い、生きて帰ることはなかった――。<br />悔やんでも悔やみきれない最後の別れ。<br />陽葵は、亡くなった人ともう一度だけ会えるという千葉の内房にある食堂へとやって来るのだが……。<br />人々の切ない想いに涙がとまらない、温かくて優しい連作短編集第3弾。<br />