江戸は隅田川縁にある橋場の渡し。<br />千住大橋の下流にある、この渡しの側に母娘で営んでいる一膳飯屋『しん』がある。<br />育ての親との別れを決意した相撲取り、恋人との逢瀬を楽しむ芸者、母親と離れて暮らしてきた息子、可愛い娘を嫁に出した父親と母親……。<br />この店で交錯する様々な人々。<br />出会いがあれば別れもある。<br />著者が思いを込めた長編時代小説の新シリーズ開始。<br />