大学生の玉城聖子が書店で待ち合わせているのは、警視庁の幹部と、座間味くんと呼ばれる中年の会社員の男性。<br />世代も性別もバラバラだが、不可解な話を肴に時折酒を酌み交わす仲だ。<br />若手起業家と空き巣の争い、猫がもたらした複雑な出会い、キャンプ場で一人テントを広げるスーツの女性、そして聖子の胸に淀む罪悪感……。<br />杯が進むほど推理は冴え、予想外の真相が露わになる。<br />本格ミステリの愉楽、呑み語らう悦楽がひしめく短編集!