複雑な出生で父と母とは無縁に人生を切り開いてきた二十歳の青年アルカージー・ドルゴルーキー。<br />誇大妄想的な夢の実現に邁進する彼の目の前に、ある日、謎だらけの父親がとつぜん現れる。<br />いったい何者なのか。<br />父親も許せないが、自分も許せない。<br />そう、心は揺れ、憎悪しつつも惹かれる日々。<br />主人公を取り巻く魅力的な「女性」と「悪人」たちが暗躍する。<br />ドストエフスキー後期の傑作。<br />