江戸じゅうが猛威を振るった野分の被害を蒙った秋のある日、「南町奉行の隠密」沢村伝次郎は、奉行の筒井和泉守に呼ばれる。<br />江戸湊で男の死体が発見され、持ち主不明の舟が見つかったが、それと蝋燭問屋への押し込み強盗との繋がりを探れという。<br />苦労の末に浮かび上がった衝撃の真相とは――。<br />稲葉稔の傑作シリーズ、人情溢れて爽やかな読後感の第八弾。<br />