川端康成、中原中也、尹東柱――京都と縁のある文学を題材に、不思議な出会いに翻弄される人々を描く。<br />不良少年の東柱、彼の名前の由来は戦時中独立運動の疑いで投獄された尹東柱だった……。<br />(「東柱と東柱」) 大学生の秀文は、曾祖父と笑顔で写真に写る謎の女性の姪孫を訪ねた……。<br />(「『土曜日』のフランソア喫茶室」) 第8回京都本大賞受賞の著者が紡ぐ、新たな京都ミステリ4編。<br />