江戸城の不浄門内で、勘定奉行が腹を切った。<br />将軍家毒味役の矢背蔵人介は、小姓組番頭・橘右近から呼び出され、かつて道場で鎬を削った友がその切腹に関わり、吉原からの冥加金強奪の疑いをも掛けられていることを知らされる。<br />友を追う蔵人介の前に明らかになった哀しき事実――。<br />200万部突破の超人気時代シリーズ、著者が大幅加筆修正した新装版、待望の第五巻。<br />(『鬼役 矢背蔵人介 秋色の風』改題)