夫をがんの再発で亡くし、独りで小5の息子・柊を育てている宇多津早織。<br />柊は不登校で、イマジナリー・フレンドと会話する日々だ。<br />早織には、忘れられない恋があった。<br />淡路島で過ごした高校時代、美術部の同級生・沢井文也。<br />文也の幼なじみ・雨谷尚美も彼に思いを寄せていた。<br />25年の時を経て、雨谷との偶然の再会を機に、あの恋の結末にようやく向き合えた早織は――。<br />傷つけ、傷つけられた者たちへの赦しと再生の物語。<br />