「同じ本だ」。<br />吉祥寺の図書館で働く里帆は、ブックカフェで素敵な声の男性からささやかれる。<br />偶然、二人は同じ翻訳小説を手にしていたのだ。<br />だが親しくなり始めてすぐ、彼がとんでもないことを言いだす――「僕、もう死んでるんです」。<br />自分は幽霊で、一緒に漫画を描いていた親友に憑依しているというのだが……。<br />不思議で切なくて温かい、期限つきの恋の物語。<br />