吉原の帰り、死体とおぼしきものを載せた大八車と偶然すれ違った宝井其角。<br />付き添っていた浪人がいきなり斬りかかり、其角をかばったなじみの駕籠かきが殺されてしまう。<br />弔いのために、其角は下手人捜しを始めるが……。<br />同じころ、浅野内匠頭による松の大廊下刃傷沙汰で現場にいた茶坊主が行方知れずに……。<br />俳諧師・其角の視点から忠臣蔵の闇と元禄を描く。<br />