京都に住む主婦の江本夏子は、大学助教授の夫の突然の辞職と留学を機に、同窓の女流作家への対抗心から小説を書き始めた。<br />新進の推理作家、矢木俊太郎と微妙な関係を持ちながら、華やかな作風と気性の激しさで流行作家に上り詰める。<br />ミステリーの女王、故山村美紗。<br />「戦友」にして「恋人」でもあった著者が彼女に捧げる「事実八割」の衝撃の自伝的小説。<br />