昭和5年、帝都東京──。<br />大衆文化は爛熟し、華族の醜聞が世間をにぎわせていた時代。<br />宮内省「宗秩寮」幹部・御園尾男爵に飼われている藤巻虎弥太は、若き伯爵・石蕗春衝の素行調査を行うため屋敷に潜入するが、やがて「連続華族殺し」に巻き込まれていく。<br />