三十肩と鬱で難儀している皮膚科学研究員の山幸彦は、祖先の地である椿宿へ。<br />ふたごの鍼灸師、古事記の山幸物語にこだわる祖父、稲荷のキツネもからみあって、家系と土地と屋敷の記憶に遭遇する。<br />ユーモアたっぷり、5年ぶりの傑作長編。<br />『f植物園の巣穴』の姉妹編。<br />