三十肩と鬱に悩まされている皮膚科学研究員の山幸彦は、ふたごの鍼灸師のすすめで祖先の地、椿宿に向かう。<br />山幸彦は、そこで屋敷と土地の歴史、自らの名前の由来を知り……。<br />入りくんだ痛みとは何かを問う傑作長編。<br />