イケメン社長の偽婚約者になります
「その本を僕も探していたんです」 古書店で詩織は会社経営者の貴一に突然声をかけられた。
惚れ惚れするほど素敵な彼は、詩織が手に取った小説『律の風』を入院中の祖母の代わりに探していたのだ。
快く本を譲ったのを縁に貴一と祖母のお見舞いを重ね、どこかで彼と出逢っていたような懐かしさとともに詩織は胸の甘いときめきを育てていた。
「――僕の婚約者になってもらえませんか」 容態の芳しくない祖母を安心させたいという貴一の願い。
片思い中の詩織にとって婚約者という役割は魅力的で協力することに。
そうして親密な関係を演じ続けるなかふたりの距離は急速に近づき、恋から遠ざかっていた詩織のなかに勇気が芽生えて……
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