「オレ、葉二のこと好きなんだよね。<br />兄弟だからとか家族だからじゃなくって、恋愛感情の方でさ」「へー……」あまりにも簡単にサラリと口にするものだから、思わず流しそうになったが、すぐにものすごい動揺が俺を襲った。<br />俺の兄、藤花は、女装しているわけでもないのに性別が行方不明で見た目はボーイッシュな美少女そのもの。<br />突然の告白に翻弄し、誘惑されるがままに自分の感情もわからないままに流されて、俺は下半身の熱に従って兄を抱いた。<br />