田中大也短編集
三十代半ばにさしかかった鹿嶋 修一。
彼はまったく仕事では活躍しなかったが、美しい妻に愛され、また同僚からも慕われる現状に満足感を抱いていた。
だが彼の待遇は、やや異様なほど厚遇されていた。
不審に思った会社の先輩、黒川から忠告を受けた鹿嶋は、当初はあまり気にしなかったものの、明らかな失態をしているにも関わらず、異様なほどに優しい同僚の態度には驚かざるを得なかった。
そんな中鹿嶋は、黒川から呼び出しを受け、思わぬ「遊び」をすることになったのだが……(「寛容な妻、寛容な会社」)。
(注)本作品は、幻創文庫で発表していた作品を加筆訂正し、新たに電子書籍として出版したものです。
他に、書下ろし作品「寿命銀行」を収録。
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