コルトバの山中で「わたし」は山賊ドン・ホセに出会った。<br />彼は、かつて自分はれっきとした騎兵伍長であったと告白する。<br />地位も名誉も失い、今の境遇に堕ちてしまったのは、ジプシー女カルメンを愛してしまったためだと――。<br />一人の女性に人生を狂わされ、破滅へと突き進んでゆくホセの運命を鮮やかな語り口で描いた不朽の名作。<br />ビゼーのオペラ「カルメン」の原作である。<br />佳品「エトルリアの壷」も収録してある。<br />