イギリスの作家モームの、実体験にもとづくスパイ戦の実相。<br />女スパイあり、革命の志士あり、革命の敗者あり、売国奴あり、れっきとした外交官のスパイあり、全16章はそれぞれが独立したエピソードからなり、多種多様な人たちが姿をあらわし、さながら短編連作集のおもむき。<br />哀歓の渦中にはモーム独特の皮肉な側面もしばしば顔をだす。<br />