海と風と虹と
藤原純友は、知略にたけて色を好むが、官途への望みを断ち、力による天下改革を夢見ていた。
一方、坂東下総の住人で、官位を求めて京に上り、公家の専横と、盗賊・夜盗の跋扈(ばっこ)する都の退廃を目にし、やや憂鬱の色をたたえるも、強靭な体躯をもつ平将門。
純友は朝廷転覆の驚くべき野心を将門にもらす……伊予掾(いよのじょう)に任じられて都を去った純友は、西海の海賊追捕の兵に加わって功名を求める将門の無事を画策する。
将門は東国に帰り、一族争闘に巻き込まれ、ついに叛乱を起こした。
純友もこの機に「海賊大将軍」となって、一気に都を攻略すべく、淀川河口に大船団を集結させた。
このとき一筋の虹 が空にかかる。
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