阿蘇山に登ろうとする二人の青年に託して、漱石自身の「慷慨」が披瀝される「二百十日」。<br />元中学教師で文学を志す貧しい主人公が、「現代の青年に告ぐ」と題する講演をぶちあげ、その教え子に救われる「野分」。<br />「草枕」以後の漱石の歩みを示唆する2編を収録。<br />