「手紙」はモームの数多い短編小説のなかでも最もよく知られる名作。<br />完全な正当防衛とみられた殺人事件が、一通の手紙の発見から崩れ去り、驚くような結末が。<br />あわせてもう一編の短編「環境の力」を収めてある。<br />どちらも舞台はマレー半島の奥地であり、植民地に住むイギリス人の心理と暮らしが鮮明に浮かび上がる。<br />