寄港する外国船に食料、雑貨、船具などを納入してマージンをとるシップ・チャンドラー。<br />横浜に住む久須見健三は、そうした海のブローカーの一員だった。<br />暗い過去を持ち、そのために部下と恋人と左脚を失った久須見のアパートには、時として様々なトラブルを背負った人間が迷い込み、そのたび彼は事件に巻き込まれる。<br />荒々しい港街を背景に、人間の生きざまを生々しく描き上げた連作小説。<br />