アントニーはすぐれた武将であり、勇敢で偉大な人間であったが、クレオパトラに恋していた。<br />恋に酔いしれたアントニーは公事を忘れ、ローマに残した妻を忘れて日を過ごす。<br />彼に対する非難の声は高まるばかり。<br />妻ファルヴィアの死の報にもエジプトをはなれない彼は、完全に武将としての生活をすてて、恋のとりこになり終わってしまったかのようにみえた……シェイクスピアの最も油の乗り切った時期の作品の一つ。<br />