『ヘンリ・ライクロフトの私記』で知られる英国の作家ギッシング(1857?1903)の短編集。<br />とりどりの人生の皮肉を描きながら、どこかに救いがある読み物群。<br />苛酷ななかに忍び寄るミステリー的雰囲気(「詩人の旅行かばん」)、ロンドンの最下層民の生態を描く「ルーとリズ」、食費を削ってまで好きな本を買い漁る男を描く「クリストファーソン」など印象的な8篇を訳者が選び収録した。<br />