「洋上都市」はヴェルヌならではのエンターテイメント中編だ。<br />19世紀後半、大西洋を横断してアメリカへ向かう屈指の巨船「グレート・イースタン号」を舞台に(ヴェルヌ自身もその航海を経験した)、若い男女や、さまざまな人間を配して、そこに巻き起こるドラマを活写する。<br />最後はナイアガラ瀑布を眼前にクライマックスを迎える。<br />他に「老時計士ザカリウス」ほか好評を得たヴェルヌの初期の短編3作を収録した。<br />