取材旅行で和歌山を訪れた作家の右京信彦。<br />タクシーで熊野本宮へと向かう車中、中年女性ドライバーの声に聞き覚えのあり、ふと彼女の顔を覗きこんでみた。<br />……水谷美沙! 今から20年ほど前、大学時代に同棲していた8歳上の劇団女優で、いろいろと性の手ほどきをしてくれた相手だった。<br />懐かしい話に花を咲かせた二人は、次第にあの頃の想いを蘇らせ、そのまま宿に戻って20年ぶりに身体を求め合う。<br />だが、激しい情交を終えた後に、美沙が衝撃的な告白をして……。<br />